インタビュー企画   

【インタビュー】河村渚さん:人と人を"むすぶ"ということ

赤坂の「おむすびJAZZ」を始め、都内に4店舗を展開する株式会社むすびエンタテイメント代表取締役の河村渚さんに、これまでの人生とその流儀をお聞きしました。(2019年5月取材)


左:遠藤隆之介さん、右:河村渚さん


<目次>


【第1回】何故かゲームトーク。

【第2回】つながっていく、この数年間。

【第3回】どうしたらお金が生まれるかを考える。

【第4回】本物志向。


<第3回>どうしたらお金が生まれるかを考える。

浅海 さらに2、3年後はどうなってると思いますか?どうしたいですか?

河村 そうですね。個人的な希望としては、とりあえず店舗をめちゃくちゃ増やしたいっていうのはあんまりないので、ミュージシャンの業界の中でなんとなく名を出していきたいというか、あそこいい会社だよね、とか、お店も良くて出演したいみたいな人が増えてくれると嬉しいんですけど、そのためにはやっぱりある程度有名な人が出てくれたりとか、知名度を上げたりとかしなきゃいけないですよね。


遠藤 ミュージシャンが生計を立てる支援をしたいみたいなところもあるんですかね。

河村 そうですね。本当はもっとギャラも上げたいと思ってるんですけど。ただやっぱり集客がないと、なかなか難しいので。


遠藤 役者さんにも似ていることが言えるかもしれないですね。

河村 できたらもうちょっと、基本的な賃金の底上げというか、そういうのができるようにはなっていたいなって思うし、あとは私が個人で受けた歌の仕事とか、制作会社さんからいただいた仕事をうちで歌ってくれてる人に振ったりとかできたらなって思いますね。そういう仕事があればあるほど、ミュージシャン的にはありがたい話だし、お店だと拘束時間が長いので、イベントとか待機時間と演奏時間がそこまで長くないものでそれなりに金額が出るとミュージシャンにとってはありがたいと思うので、そういう音楽の仕事が集まってくるような場所にはしたいですね。


遠藤 ここ(Music&Ramen おむすび大学)は一番フラットな環境ですよね。

河村 そうですね。(ここでは私も)「ただラーメン作ってる人」なので(笑)。


遠藤 そこは新鮮でいいですよね。

河村 そうですね。


遠藤 これは俳優にも通じるところがあるんですけど、ミュージシャンの人たちに一番意識を変えるといいんじゃないって思うところってどういうところだったりしますか?生計を立てることとかも含めて。

河村 そうですね。やっぱりどうやったらお金が生まれるのかなとか、どうやって商売が成り立っているのかなみたいなっていうことを知らないと、たぶん何もできないと思うんですよね。ラーメン一杯売るにしても、例えば300円で作ったラーメンを1000円で売ったら単純に700円の利益じゃないですか。でもそうじゃないんですよ。そこに働く人がいて、場所があって、場所だって借りるのに最初に何百万もかかってとか、仕入れるものがあってとかってのがあるから、本当に純粋な利益を出すために、どれくらい売上があったらいいのかなっていうのを、たぶんちょっと考えればわからなくはないと思うんですよ。でもそこまでは考えないというか、基本的にラーメンを出すのが仕事って思っちゃうと、もうラーメン出せば仕事はそれで終わったみたいな、でもそうではないはずで。



河村 だからなんでこれが成り立ってるんだろうとか、そこまでは考えられる人が仕事ができるって思うし、それがミュージシャンで歌だったとしたら、歌を歌ってお金をもらうっていうのはどういうことなのか、とか、どっからお金が出るの、みたいに考えた時に、お店だったらお客さんが使うお金じゃないですか。お店が売上ゼロだったら(ギャランティだって)払えるわけもないし、じゃあ呼ばなきゃってなるじゃないですか。そこに自分の責任を感じれるかっていうのはありますね。まぁもちろん性格にもよると思うんですけど。


だから今の自分がどれくらいのスキルがあって、どのくらいの顔で、何ができて、フォロワーが何人で有名なのか、っていうことがシビアに求められてくる世界だと思うので、じゃあ自分がどのくらいなのかっていうのをちゃんと把握して、どこまで行くのか、どの層の中で勝負することができるのか、どういうポジションで戦っていくのかみたいな、っていうのを理解しないと、ただただ日々を過ごすことになっちゃうと思うんですよね。ちょこっと知名度のありそうなものに飛びついて、ちょこっと出演して満足してみたいな。


もちろんそれでいいなら全然いいと思うんですけど。商売とかプロになることをもう少し考えるのであれば、日本は企業との絡みが必須になっていて、どうしてもお金をたくさん握ってるのが大企業だったりするので、そういうところとどうやってつき合っていくのかっていうのは考えなきゃいけないですよね。


遠藤 福祉の根幹である所得の再配分とか、ちゃんとお金を流したいところに流していくっていう考え方ですよね。それはすごいなって思います。

河村 ただ頑張ってない貧乏人はちょっと・・・って感じですけどね。働かないし金ないし、当たり前だろみたいな(笑)。


遠藤 でも努力に対してすごい誠実に、認めてくれる人なんですよ。

河村 そうなんですかね(苦笑)。


遠藤 でも頑張ってる人をちゃんと応援してくれてますよね。

河村 うーん、でも歌が下手なのにすごいがんばって練習してる人とかあんまり好きじゃないですね。目指すところ変えて欲しい。


遠藤 自覚できないことにそういうことを感じるっていう。

河村 そう、可哀想だなって思ったりします。


遠藤 そう言ってあげる方が優しいですよね。

河村 うーん、まぁ余計なお世話ですけどね(笑)。でも100人プロになりたいって言ってる人のうち、本当になりたいって思ってる人は3人くらいだと思うんですよ。言ってるだけっていう。でもそれってホントによくある話で、大体の人がそうだから、私そういう人にもこう熱く言っちゃうんですよね。こうなりたいんだったらこうした方がいいよみたいなことをすごい言っちゃったりして(苦笑)。



遠藤 浅海さん、どうですか。

浅海 すごい今のは芯食ってる感じがしました(苦笑)。

遠藤 俳優さんたちにも届いて欲しいですよね。自分もちょっと刺さりました。


河村 私はたぶんミュージシャンとして、お金になる仕事をなんとか作ってやってはいたけど、別にすごい自分が才能があるわけでもないし、でもファンの方がいたっていうのが自分が勝ち残れた部分だと思っていて、だからマーケティングをちゃんとすれば、ある程度までは売れるみたいなことを証明したかなって部分はあるんですよね。もちろんもっと売れるってなってくると、もともと持ってる環境とか、突出したものがないと難しいとは思うんですけど。でも例えば60歳とかの人でも、ちゃんとマーケティングをして、どこのポジションに売っていくかって考えれば、そこそこの技能を持っている人であれば、ある程度は売れると思う。誰でも売れると思うんですよ。



インタビュー会場の「Music&Ramen おむすび大学」のfacebookページへ



(つづきます)


1 2 3 4 次へ

\